ビジョンチップ

久間和生,原 邦彦,遠藤康行

1. ビジョンチップとは

 最近,CCDCMOSセンサーの著しい技術進歩と低価格化により,デジタルカメラやモバイルカメラが普及し,画像がメディアの主役になりつつある.特に,CMOSセンサーは,ロジックやメモリーを同じチップ上に集積化できるため,CCDを凌ぐ撮像性能(感度,ダイナミックレンジなど)やCCDでは実現が困難な撮像機能(ランダムアクセス解像度可変など),画像の特徴量抽出機能(輪郭検出,輪郭強調,動き検出など),圧縮機能などを集積化する研究が活発に進められている.ビジョンチップとは,従来,画像認識の高速化を目的として,画像の特徴量抽出や認識回路を集積化した撮像素子と定義されていた.しかし,上述した新しい撮像素子の出現により,認識システムも新しい発想のものが開発されると予測される.そこで本稿では,ビジョンチップの概念をより広くとらえ,画像処理の高速化に役立つ機能を集積化したCMOSセンサーと定義する.

ビジョンチップは,アーキテクチャーにより,画素ごとに処理機能をもつ画素並列方式,列ごとに処理機能をもつ列並列方式,および単一の処理回路によるシリアル方式に分類される.本稿では,これらのビジョンチップの開発動向について解説する.

. ビジョンチップとは  2. 開発動向  3. ビジョンチップの応用