趣旨:
量子情報は、量子力学的効果を直接利用することにより、従来よりも格段に優れた通信・情報技術などを実現しようとする研究分野です。微細加工技術や計測技術の進歩により、量子力学的効果が目に見えるものとなってきていることもこの分野が注目を集めている理由の一つでしょう。1984年の量子暗号プロトコルの提案から25年、1994年の因数分解アルゴリズムの発表から15年が経過し、現在では、世界中で活発な研究が行われています。このような量子情報技術の発展に、量子エレクトロニクスは大きな貢献を果たしてきました。
本研究会では、量子エレクトロニクスから発展した技術のみに限定せず、広く量子情報技術の現状と今後の展望を議論します。この分野の最前線で活躍されている研究者、次世代を担う若手研究者だけでなく、本分野を専門とはしていないけれども、その可能性に関心をお持ちの研究者・学生の方にも議論に参加して頂き、基本に立ち返った密度の濃い議論が行われることを期待します。また、応用物理学会アカデミックロードマップについての意見交換も行います。
1月8日(金) | ||
14:00-14:20 | 宅間宏 (電気通信大学) | 「オープニングリマークス」 |
14:20-15:05 | 香取秀俊 (東京大学) | 「光格子時計」 |
15:05-15:50 | 高橋義朗 (京都大学) | 「冷却原子を用いた凝縮系の量子シミュレーション」 |
15:50-16:00 | ―休憩― | |
16:00-16:45 | 古澤明 (東京大学) | 「量子テレポーテーションと量子情報処理」 |
16:45-17:30 | 中村泰信 (NEC) | 「超伝導量子ビットとマイクロ波量子エレクトロニクス」 |
―夕食― | ||
1月9日(土) | ||
9:00-9:45 | 佐々木雅英 (情報通信研究機構) | 「量子通信全般」 |
9:45-10:30 | 小芦雅斗 (大阪大学) | 「量子暗号のセキュリティ理論」 |
10:30-10:40 | ―休憩― | |
10:40-11:25 | 富田章久 (NEC) | 「量子暗号実験、BB84」 |
11:25-12:10 | 武居弘樹 (NTT) | 「DPS-QKD、量子もつれ光子」 |
―昼食― | ||
14:00-14:45 | 枝松圭一 (東北大学) | 「エンタングル光子」 |
14:45-15:30 | 竹本一矢 (東京大学/富士通) | 「通信波長帯単一光子光源とその応用」 |
15:30-15:40 | ―休憩― | |
15:40-16:25 | 青木隆朗 (京都大学) | 「原子と光子の量子操作」 |
16:25-16:45 | 岩本敏 (東京大学) | 「応用物理学会アカデミックロードマップ「量子情報・物理」の紹介」 |
16:45-17:10 | ロードマップについてのディスカッション | |
―懇親会(参加者の自己紹介を行います)― | ||
1月10日(日) | ||
9:00- 9:45 | 森山園子 (東京大学) | 「ベル不等式の幾何構造」 |
9:45-10:30 | 林正人 (東北大学) | 「量子情報理論の取り巻く状況」 |
10:30-10:40 | ―休憩― | |
10:40-11:25 | 竹内繁樹 (北海道大学) | 「光量子計算・量子リソグラフィー」 |
11:25-12:10 | 井元信之 (大阪大学) | 「新概念・新技術」 |
12:10-12:20 | 閉会の辞 | |
―解散(昼食は各自)― |
連絡先:
〒182-8285 調布市調布ヶ丘1-5-1
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奥平
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学習院大学理学部 平野琢也
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