◇第38回シリサイド系半導体研究会のご案内 日時: 2022年3月26日(土曜日) 15:00~17:00
ご案内: 参加登録後、ZoomのURLをメールにてお送りいたしますので、当日ご参加ください。 主旨:II属系シリサイドのMg2Siでは高品質なバルク単結晶の開発が進み、高エネルギービームを使って各種添加不純物の格子位置を詳しく調べることが可能になってきています。また、SrSi2は熱電変換材料やワイル半金属の候補材料として注目され、そのバルク結晶開発が進んでいます。これらII属系シリサイドのバルクについて先導的な研究を行っている先生方からご講演をいただきます。 題目:量子ビームを利用したMg2Si結晶の電子・格子構造に関する分光学的研究(山形大学・教授 北浦 守)
要旨:我々は、この数年来、環境半導体として知られるMg2Siの表面電子状態や不純物の局所構造の特徴を量子ビームを使って調べてきた。この講演ではその成果の一部を紹介する。まず、X線吸収に現れるEXAFS振動を解析してドープされた不純物の占有サイトを詳細に調べた事例を報告する。次に、軟X線光電子分光に現れる表面電子状態の特徴を詳細に調べた事例を述べ、レーザー光照射による表面光起電力効果を利用したキャリア寿命の評価方法にも触れる。 題目:混成汎関数法による狭ギャップ半導体α珪化ストロンチウムの熱電輸送特性計算(東京理科大学・助教 塩尻大士)
要旨:室温近傍で高性能な低温熱電材料は0.2 eV未満の小さな禁制帯幅を持つ。しかし、第一原理計算により算出される禁制帯幅は原理的に不精密であり、特に、狭ギャップ半導体の有限温度での精密な輸送特性を算出することが難しい。本研究では、混成汎関数法を用いた第一原理計算と実験との相補的な手法により、0.013 eVという極小の禁制帯幅(Siの100分の1)を持つα珪化ストロンチウムについて、精密な熱電輸送特性を算出した。 プログラム(講演者 敬称略)
参加費:
申し込み方法:
問合せ先: 鵜殿治彦(茨城大学)、志村洋介(静岡大学)(メールアドレスは(1)に記載)