講演題目

有機太陽電池における有機・無機界面評価技術

講師

北海道大学
島田 敏宏

要旨

 有機太陽電池においては、有機半導体接合界面、電極-有機半導体界面、基板-有機半導体界面という3つの重要な界面が存在する。本講では、有機太陽電池の原理と特徴から説き起こし、それぞれの界面に適用される評価技術とその解釈について解説する。有機太陽電池においては励起子拡散長が短くキャリヤ移動度が小さいことから、各界面はナノスケールの構造制御が要求される。したがってその評価手法も従来の無機半導体に対するものでは不足の場合があり、様々な方法を駆使して研究が進められている。
 光吸収と電荷分離にかかわる有機半導体接合界面においては、定常状態を測定する光電変換スペクトルや電子分光等と、動的な電荷分離機構を調べるための超高速分光について述べる。電荷の外部への取り出しにかかわる電極-有機半導体接合界面については、電子分光等の他に電気的測定を併用した評価法も用いられる。有機半導体の結晶性にかかわる基板-有機半導体界面においては構造評価技術に加えて薄膜構造制御のための基板処理技術についても触れる予定である。新しい評価手法がいろいろ提案されており、盛んに使われているものもあるが、適用可能な条件について慎重な検討が必要である。