講演題目

クラスターイオンと固体表面との相互作用-表面衝突現象、照射効果-

講師 豊田 紀章(兵庫県立大学)

要旨

ガスクラスターイオンビームは、一原子あたりのエネルギーが数eV/atomであるにもかかわらず、表面層のみへの高密度エネルギー付与が可能なため、低損傷で表面をナノメートルオーダーで加工することが出来る新しい技術として注目されている。特に固体との衝突現象においては、従来使われてきた単原子イオンビームが線形衝突を起こすのに対して、ガスクラスターイオンビームの固体表面衝突時には表面原子との多体衝突を引き起こし、高温・高圧状態の形成、ラテラルスパッタリングなど特有の衝突現象・照射効果を示すことが明らかとなっている。ここでは、このようなガスクラスターイオン特有の表面衝突現象や照射効果についての基本的な特長を解説し、それらがどのような応用に期待できるかを説明する。