講演題目

クラスターイオンの挙動に対する計算機シミュレーション

講師 青木 学聡(京都大学)

要旨

巨大な原子集団であるクラスターを用いるクラスターイオンビーム技術では、従来の単原子イオンビームで制御されてきた照射エネルギー、照射量、照射原子種に加え、クラスターを構成する個数(クラスターサイズ)が新たなパラメータとして加わる。これらのパラメータの違いによるクラスターイオン衝突に特徴的な多体衝突効果の特性を明らかにすることは、基礎科学および応用の両面からみて重要な課題である。分子動力学法による計算機シミュレーションは、多数の原子同士の衝突過程を直接的に示すものであり、種々の高精度計測技術と連携すること
でクラスター衝突素過程の解明に大きな役割を果たしている。今回の講演では、様々なクラスターイオン衝突シミュレーションを通じて、クラスターと単原子イ
オン衝突との類似点・相違点を示すと共に、実際の表面ナノ加工プロセスへの応用上重要である表面平坦効果やスパッタリング効果のモデル化の事例を紹介する。