講演題目

GCIB援用による硬質カーボン膜の形成と応用

講師 北川 晃幸(野村鍍金(株))

要旨

当社ではガスクラスターイオンビーム(GCIB)を用いた新しい硬質カーボン膜(DLC : Diamond Like Carbon)の形成方法を開発している。GCIBの低エネルギーかつ高密度エネルギー照射効果を利用することにより、得られるDLC膜はビッカース硬度5000kg/mm2、耐熱温度500℃であり、成膜温度は100℃以下に抑えられる。従来のDLC膜と比較すると、硬度は2~3倍、耐熱性2倍、成膜温度1/2以下である。基板が超硬基材の場合のスクラッチ強度は100Nと高い密着強度も有し、DLC膜の特徴である潤滑性(摩擦係数0.1)および表面平坦性(Ra0.5nm以下)も兼ね備える。
工具チップ応用した場合15倍以上、刃物に用いた場合3倍以上の耐久性が改善できている。いずれも膜厚は0.5μm以下であり、被覆部品の寸法精度を変えることなく耐久性を改善することが可能である。