要旨 |
SiCウェハは年々進歩しており、6インチサイズのウェハももう直ぐ市販されるようになる。しかし、気相から2000度以上の温度で成長させるSiC単結晶に対して、液相から成長するSiのような無欠陥成長は期待できない。SiCウェハには、数千個/cm2以上の欠陥が含まれており、欠陥を含まない完璧なデバイスは、よほど小さいデバイスでない限り作成することが出来ない。欠陥を含んだデバイスがどの程度の電気特性を示し、いかなる使い方に対して信頼性が担保できるのかを知ることにより、始めてSiCデバイスの事業化が現実のものとなる。SiCウェハの欠陥とデバイスの電気特性/信頼性やデバイス作製歩留まりとの関係を明確にすることを目的し、「SiC統合化評価プラットフォーム」を構築した。
SiCウエハの表面の欠陥を検出/分類/分布把握可能な「観察システム」(明視野コンフォーカル微分干渉顕微鏡)を導入した。ウェハ表面/エピ表面の大型欠陥はもとより、従来観察が容易でなかった小型欠陥、研磨損傷も検出できる。欠陥の座標認識も可能であり、他の評価手段との連携も容易である。検出された欠陥は分類され、ウェハ上の座標とともにデータ出力される。
欠陥の座標を頼りに、AFM,SEM,TEM,PL,X線トポなどの「欠陥構造解析」が進められる。一つ一つの欠陥の分類と座標がわかっているエピタキシャルウェハの上に、面積の小さい電極(例えばMOSキャパシター)を大量に形成し、「電気特性評価」を行い、上記欠陥と電極の座標と対応させ、欠陥と電気特性/信頼性の紐付けデータを蓄積している。
本講演では、上記「観察システム」「欠陥構造解析」「電気特性解析」で構成される「SiC統合評価プラットフォーム」に関して説明し、蓄積されているデータの例を紹介する。本講演は、NEDO委託事業「低炭素社会を実現する新材料パワー半導体プロジェクト」の成果を含む。 |