講演題目 |
HAXPESによる燃料電池材料、半導体材料、酸化物薄膜の電子状態解析 |
講師 | 東京大学放射光連携研究機構 |
要旨 |
グリーンナノデバイス(創エネ、省エネ、畜エネ)の開発には高輝度放射光を用いた解 析が不可欠である。デバイスの機能は構造と電子状態によって大きく支配されるが、硬X 線光電子分光は実用材料・デバイスの電子状態解析にとって極めて有効な手段であり、軟X 線光電子分光、XAS/XAFS、発光分光と組み合わせることでさらに威力が増大する。 本講演では、グリーンナノデバイスのうち、創エネデバイスとして燃料電池正極材料(低 白金触媒、非白金触媒)を採り上げる。低白金触媒ではHAXPES やXAS で測定したPtCo 合金触媒のPt 電子状態(化学状態と5d 軌道空孔数)と触媒活性(電気化学的表面積、比 活性)との相関を紹介する。さらに非白金触媒については、カーボンアロイ触媒中窒素お よびFe 不純物についてHAXPES や発光分光で化学状態を明らかにし、触媒活性との相関 を明らかにした結果を述べる。 省エネデバイスとして半導体材料(低消費電力LSI 材料、LED 用GaN)を採り上げる。 LSI 材料ではその心臓部であるゲート絶縁膜(特にhigh-k 酸化膜)に着目し、MOS 構造 にバイアス印加した状態のHAXPES によって欠陥密度分布を解析した結果について述べ、 さらに金属/p-GaN 界面については、界面のバンドオフセットとオーミック特性との相関を 紹介する。次に、低消費電力不揮発メモリーとして大きな注目を集めているReRAM 用 Pt/TaOx 界面をHAXPES で解析し、抵抗スイッチングのメカニズムを解明した例を示す。 最後に新しいデバイスの可能性を持つ強相関酸化物(La1-xSrxMnO3 薄膜など)を採り上げ、 HAXPES で解析した電子状態、La1-xSrxMnO3 /SrTiO3 界面ポテンシャル変化などを紹介す る。 |