ナノテクノロジーの進歩により、ナノ材料の構成要素(building blocks)として用いられる、直径が約20nm以下のナノ粒子が注目されている。これらのナノ粒子においては、電子状態の変化に伴う特異な電磁気的効果(量子効果)の発現や、表面原子が占める割合の増大(表面効果)などによって、バルク素材には無い優れた特性を持つことが知られている。これらのナノ粒子の合成法として、固相法や粉砕法などのいわゆるブレークダウンでは、得られるナノ粒子のサイズに限界があり、原子・分子からナノ粒子を形成するビルドアップ法の適用が必要となる。また、得られるナノ粒子のハンドリング技術としても、平均粒径の制御だけでなく、分散性、球形化、二次凝集の抑制や表面修飾など、粒子の形態制御に関する新たな技術の開発が重要となっている。ここでは、種々のプロセスによる単分散ナノ粒子の合成とその物性(光学・磁気・化学特性)に関して、最近の研究例を中心に紹介する。