平成8年4月より応用電子物性分科会の幹事長を拝命いたしました。50有余年という伝統ある応用電子物性分科会の幹事長を仰せつかったことは、光栄であるとともに、その責任の重さを痛感しております。
私自身、応用電子物性分科会に入会して15年以上経ったと記憶しております。最初は高橋清・元幹事長(現:帝京科学大学)の総務補佐としてお手伝い致しました。その後、15年間、あまりお役に立たないまま今日に至っておりますが、この間、代々の幹事長の先生方が、“応電らしさ”を出すことと、“activityを向上させる”ことに努力されてまいりました。これまでは研究会主体の活動でしたが、数年前より応用物理学会講演会での『シンポジウム企画』が加わり、昨年からは『会誌としての研究会資料発行』が加わりました。
これまでの幹事長の先生方のご意見を伺いながら、応用電子物性分科会のますますの活性化に向けて、幹事団の方々と協力して努力していく所存でございます。当面、以下の方策を実行に移すべく努力してまいります。
応用電子物性分科会に相応しい講習会やスクールを開催する方向で検討を進めております。この講習会やスクールは、大学院生の基礎教育や企業の若手教育に利用していただくことを考え、年度の始め頃の開催を予定しております。“半導体の評価・分析法”や、“Siデバイスのための高誘電体・強誘電体の基礎”などがテーマの候補として挙げられております。
一会員として本分科会を眺めてみますと、研究会の企画・発表方法などは、この10年以上一つも変わっていないことに驚きます。これが“応電らしさ”でもあります。定例の研究会は、毎回、担当幹事により見事に企画され、最新のテーマが取り上げられております。研究会で発表される内容はたいへん質の高いものであり、研究会への参加者も多いときには100〜130名と好評であります。また、参加者数には捕らわれず、応電に相応しい物性を極限まで追求するテーマなどが取り上げられてきました。
これらのテーマは、年2回ないし3回開かれる幹事会での議論をもとに決定されてきました。すなわち幹事団の意見が大きく反映されております。最近、特に考えておりますことは、これらのテーマが、どのくらい分科会・会員の希望を反映したものであるかという点です。テーマ選定は、幹事団の得意とする分野にも依存するわけですが、これからはできるだけ会員諸兄のご意見を伺いながらテーマ選定を進めていきたいと考えております。具体的には、取り上げるべきテーマなどにつき分科会員を対象としたアンケートを行う予定であります。
昨年より、応用電子物性分科会研究会資料は、会誌という形に変わりました。これは、会員への情報提供、ならびに会員相互の情報交換を積極的に行おうというのが主たる目的であります。現在は、応用電子物性分科会誌としては、まだ情報量が不足しているように思えますので、一層の充実に努めてまいります。会員各位には、関連国際会議に関する情報提供などをお願いすることがあろうかと思いますが、会誌の充実のため何卒宜しくご協力の程、お願い申しあげます。
ご承知のことと思いますが、応用物理学会誌の編集委員会には、各分科会からそれぞれ1名の編集委員が出て、編集作業に協力しております。今後は、分科会のactivityを反映した企画を積極的に提案していく必要があるように思われます。
以上、思いつくままに抱負を述べさせていただきましたが、2年後に何もできなかったという評価にならないよう、幹事の方々と一緒に努力させていただきます。