~応用電子物性分科会 幹事長就任にあたって~

東京工業大学 科学技術創成研究院 真島 豊  

 応用電子物性(応電)分科会は、1942年発足の「電子放射研究会」を母体とし、1963年に「応用電子物性分科会」となり、現在に至っており、76年という長い歴史と伝統があります。その応電分科会の幹事長を、2018年4月から務めさせていただくこととなり身の引き締まる思いです。応電分科会のより一層の活性化にむけて、尽力させていただきます。分科会員、賛助会委員の皆様、ご指導、ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

 応電分科会は、応用電子物性に関する知識、技術の向上発展に寄与し、会員相互の連絡をはかることを目的としています。すなわち、本分科会では、応用電子物性に関連する学術分野を全てカバーしている点において、固有の専門分野を深く探求する他の分科会とは趣が異なっており、大変ユニークな分科会です。応電分科会の活動の中心は年5回開催する「研究例会」です。最近の研究例会のテーマを挙げさせていただくと、「太陽電池・人工光合成」、「熱電変換」、「ワイドギャップ半導体デバイス」、「二次元層状物質」、「酸化物材料」、「ウエアラブルデバイス」、「メタマテリアル」、「量子通信・コンピュータ」など多岐にわたります。これらのテーマから明らかなように研究例会では、「応用電子物性」をキーワードとして、新興の学術分野、最近注目を集めている学術分野、現在まさに工業化が進展している学術分野などから、特定の学術分野にこだわることなくホットなテーマを発掘・設定しています。研究例会の担当幹事は、関連学術分野の概況と最先端の研究開発成果の双方を俯瞰できる企画とすべく議論を重ね、各回5件程度で、長めの講演時間でしっかりとご聴講いただける講演プログラムを編成しています。研究例会のプログラムは、分科会会員、賛助会員の皆様方には、応電分科会からのメール配信でご案内いたしております。また、応用物理学会会員、一般、学生の皆様方におかれましても応電分科会ホームページから参加登録いただくことにより随時ご参加いただくことが可能です。

 応電分科会のより一層の活性化に向けて、新しい研究開発のきっかけを育むような質の高い、研究例会を提供できるよう、幹事の皆様方とともに精進してまいります。皆様方の応電分科会へのご協力と、研究例会への積極的なご参加を重ねてお願い申し上げます。

2018年4月  


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