第25回 プラズマエレクトロニクス講習会

プラズマプロセスの基礎とその応用・制御技術

主催: 応用物理学会プラズマエレクトロニクス分科会

協賛: 日本物理学会、電気学会、プラズマ・核融合学会、電子情報通信学会、放電学会、日本真空学会、ドライプロセスシンポジウム


日時: 2014年11月26日(水) 9:30〜18:00

場所: 東京工業大学 田町キャンパス 国際会議室
      東京都港区芝浦3-3-6  (JR田町駅徒歩2分あるいは都営浅草線三田駅) 
      会場へのアクセス: http://www.titech.ac.jp/about/campus_maps/tamachi.html

 

内容/プログラム:
 プラズマプロセスは、エレクトロニクス分野では半導体デバイスやフラットパネルディスプレイの開発・製造を支える技術であると共に、医療やエネルギー・環境応用を始めとする幅広い分野でも欠くことのできない基盤技術となりつつあります。このような背景を踏まえ、本講習会では、産業応用で必要とされるプロセスプラズマの生成、診断・制御、モニタリング技術の基本と、その先端応用技術について各分野にて第一線でご活躍の先生方よりご講義頂きます。今年は、応用技術として大気圧プラズマによる成膜および環境クリーン化技術、半導体製造における極微細エッチングとその制御技術にフォーカスしました。また、今年は、11/27(本講習会翌日)より開催されるドライプロセスシンポジウム(※)との連携を予定しています。初学者から先端の研究開発者まで幅広い皆様のご参加をお待ち申し上げます。
http://www.dry-process.org/2014/index.html


■■ 第1部 プラズマプロセスの基礎 ■■ (9:30〜12:10)

1. 『プラズマプロセスの基礎と素過程』  大阪大学 浜口 智志 先生
周知のようにプラズマプロセスは、半導体超微細加工をはじめ、現代社会に必要不可欠な工業プロセスである。プラズマプロセスにおいて、プラズマは一般に、高エネルギーイオン、電子、光、ラジカル等の生成源であり、プラズマと物質の相互作用は、これらの混在した非平衡状態で進行する化学反応が主要な役割を担う。この点が、通常の化学プロセス(熱平衡プロセス)と大きく異なる点である。本講義では、プラズマと物質を構成する電子・原子・分子の相互作用を議論の中心にすえ、未だに十分理解されているとは言えないプラズマの気相の物理とプラズマ表面相互作用の科学について、基礎から最新の話題まで、わかりやすく紹介する。

2. 『プラズマ計測と診断』  北海道大学 佐々木 浩一 先生
市販のプラズマ計測装置がほとんど存在しないという実情から、プラズマ実験者は、プラズマ計測技術の原理を理解し、自身の設計で計測装置を構築する必要に迫られる。本講義では、プラズマ実験についての初学者/初心者を対象に、基盤的なプラズマ計測技術であるプローブ計測法および発光分光計測法に関する基礎的解説を行う。次に、先進的プラズマ計測技術用いるとプラズマに関するどのような情報が得られるのかについての実例を紹介し、聴講者が自身のニーズにあったプラズマ計測技術を選定するための一助とする。


■■ 第2部 プラズマ技術の最前線 ■■ (13:30〜18:00)

3. 『大気圧プラズマ技術と成膜応用』  大阪大学 垣内 弘章 先生
大気圧プラズマは、減圧プラズマに代わる新たなプラズマ源として、国内外を問わず活発に研究されている。大気圧プラズマを活用すれば、低温かつ高能率な製造プロセスの実現が期待できるため、誘電体バリア放電に代表される種々のプラズマ源が開発され、表面処理プロセスや薄膜作製プロセスに利用されつつある。本講義では、大気圧プラズマを成膜応用するにあたって是非必要と思われる大気圧プラズマの基礎概念や性質について述べるとともに、Siやその化合物材料の低温・高速成膜に関する研究例を紹介する。

4. 『プラズマを用いた環境クリーン化技術』  豊橋技科大 水野 彰 先生
近年、大気圧非平衡プラズマによる化学反応の利用が着目されており、空気浄化など環境のクリーン化を目指した実用化が進みつつある。本講義では、大気圧非平衡プラズマの基礎から、ラジカル反応選択性を高めるため触媒を併用するプラズマ発生方法、室内空気浄化技術、さらに、ガス状有機物(VOC)のプラズマアシスト燃焼による分解技術などを紹介し、大気圧非平衡プラズマ技術の今後の展望について論じる。

5. 『半導体ドライエッチング技術』  名古屋大学 関根 誠 先生
ドライエッチング技術は半導体デバイスの著しい発展を支えてきた基幹プロセスであり、新たな材料、構造に対応しながら、ハード・プロセス技術の開発が基礎研究と共に進歩してきた。また最近では、MEMSや3次元実装などへの展開、原子層エッチングが新たなレベルで再び注目されるなど、常に進化し続けている。本講義では、エッチング技術の基本概念と技術発展の経緯を概説し、今後の課題と研究開発の方向を議論し、応用の可能性を展望する。

6. 『プラズマエッチングプロセスの開発における数値解析の実問題への適用』  (株)日立製作所 田中 潤一 先生
半導体分野の成熟と伴にプロセスコストの低減が重視されるようになり、プラズマを利用したエッチング装置の開発もその効率化が必要である。開発コストを低減する有力な手段の一つが数値解析の活用である。数値解析には、全てのプラズマエッチングの物理現象をシミュレーションで再現しようとするものから、物理モデルを考慮することなく多変量解析を用いて現象をモデル化する統計的なものまで幅広いアプローチがある。本講義では、いくつかの例を紹介し、数値解析を実際の装置やプロセス開発に活用するために必要な事柄を考える。

※各講義は日本語で行います

 

参加費: テキスト代を含む。

  一般 学生
応用物理学会・プラズマエレクトロニクス分科会 個人会員 18,000円 4,000円
応用物理学会 個人会員(※) 21,000円 5,000円
プラズマエレクトロニクス分科会のみの個人会員 22,000円 6,000円
協賛学協会・応用物理学会 法人賛助会員 22,000円 6,000円
その他  25,000円 9,000円

 ※参加申込時にPE分科会(年会費3,000円)に御入会頂ければ、分科会個人会員扱いとさせて頂きます。

 

定員: 99名

申込締切: 2014年11月10日(月)
        (※Web申し込み期限11/10。参加費入金(11/17まで)の確認をもって申し込み完了といたします。)

申込方法:
下記のをクリックして、応用物理学会の講習会申し込み専用webページよりお申し込みの上、下記指定口座へ振込み願います。


 

参加費振込先:
三井住友銀行 本店営業部 普通預金 
口座番号 3339808
(公社) 応用物理学会 プラズマエレクトロニクス分科会

参加費振込期限: 2014年11月17日(月)


開催内容問合せ先: 伊澤 勝(日立ハイテク、担当幹事代表)
e-mail: izawa-masaru@sme.hitachi-hitec.com


申し込み手続き問合せ先: 小田 康代(応物事務局)
Tel: 03-5802-0863
FAX: 03-5802-6250
e-mail: oda@jsap.or.jp


担当幹事:
大村 光広 (東芝)、久保井 信行 (ソニー)、小林 浩之 (日立)、伝宝 一樹(東京エレクトロン山梨)、松隈 正明(東京エレクトロン)、和田 昇 (三菱電機)