2004春 (第51回)
開催テーマ:低温成長で広がる半導体混晶の世界-なぜ無理やり原子が入るか-
2004年春季第51回応用物理学関係連合講演会でのシンポジウム
液相成長(LPE)では成長不可能な非混和領域の組成の混晶が、MBEやMOCVDでは均一成長可能になることは、1980年代からよく知られていまいした。一方、1990年代に入ると、300℃以下の低い成長温度であっても、結晶学的にはかなり高品質のSiやGaAsがMBE成長できるようになりました。さらに最近では、このような低温成長を利用し、GeSn、MnGaAs、GaAsBi、TlGaAsといった混晶の世界が拡がりつつあります。また、非混和領域組成のInGaNも成長温度を低くすることで、相分離や液滴の発生なしに成長できることがわかってきました。これもある意味では低温成長の範疇にはいるでしょう。このシンポジウムでは、従来別々のセッションで発表されてきたこれらの混晶の低温成長について、なぜ固溶限界を超えた濃度の高い原子がはいるか、という結晶成長の観点から議論し、共通的理解を得ることにチャレンジしたいと思います。
開催概要
- 開催日時
- 2004年03月29日
- 会場
- 東京工科大学
- 主催
- 公益社団法人応用物理学会 結晶工学分科会
1 | 13:00~13:45 | はじめに | 竹田 美和 (名大工) |
2 | 13:45~14:15 | エピタキシャル成長における混晶の安定性 | 伊藤 智徳 (三重大工) |
3 | 14:15~14:45 | GaAs低温成長における高濃度過剰As導入の原因について | 大塚 信雄 (北陸先端大) |
4 | 14:45~15:15 | III-IV族磁性混晶半導体結晶薄膜の成長 | 宗片 比呂夫 (東工大像情報) |
15:15~15:30 | 休憩 |
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5 | 15:30~16:00 | 低温成長GaAs、InAsにおけるTlの固溶限界 | 梶川 靖友 (島根大総合理工) |
6 | 16:00~16:30 | GaAsBi混晶の低温MOVPE,MBE成長 | 尾江 邦重,吉本 昌広 (京工繊大工芸) |
7 | 16:30~17:00 | 低温成長GaAs,InAsにおけるNの固溶限界 | 尾鍋 研太郎 (東大新領域) |
8 | 17:00~17:30 | 窒化物混晶における非混和性 | 纐纈明伯,松本喜以子,寒川義裕,熊谷義直 (農工大工)・入澤寿美 (学習院計算セ) |
9 | 17:30~17:40 | まとめ | 梶川 靖友 (島根大) |