2018年春季 特別シンポジウム

 幸運の前髪を掴む ~女神には前髪しかない~
    

日時: 3月17日(土)午後1時30分~5時30分
場所: 早稲田大学 西早稲田キャンパス52号館C304会場(第65回応物春季講演会内)
主催: インダストリアルチャプター・産学協働研究会


     

幸運の女神には前髪しかない。だから彼女をつかまえるには、先まわりして来るのを待って、前髪をつかまなくてはならない。
応用物理の研究も幸運の女神と同様に、先人の研究を後ろから追いかけるだけでは、幸運をつかまえることはできません。しかし先回りして女神の前髪をつかむためには、彼女がいつどこに現れるのかを知らなければなりません。
本シンポジウムでは、様々な分野の方々に未来について自由に語っていただきます。参加者の皆さんには、自分自身でそれぞれの幸運の女神が、いつどこに現れるかを考えていただきたいと思います。そして先回りして彼女の前髪を掴んで下さい。
 

プログラム&講演者紹介

■13:30~ 開催の挨拶 西川 恒一 (インダストリアルチャプター代表、豊田中央研究所)
 
■13:35~ 「シンポジウムの趣旨説明」 新垣 実 (インダストリアルチャプター、浜松ホトニクス)
 
■13:45~ 「人工知能のグランドチャレンジ: 願えば夢はかなう?」 松原 仁(公立はこだて未来大学)
1959年2月6日東京生まれ。1981年東大理学部情報科学科卒業。 1986年同大学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了。 工学博士。同年通産省工技院電子技術総合研究所(現産業技術総合研究所)入所。2000年公立はこだて未来大学教授。 2016年公立はこだて未来大学副理事長。人工知能、ゲーム情報学、観光情報学などに興味を持つ。著書に「コンピュータ将棋の 進歩」、「鉄腕アトムは実現できるか」、「先を読む頭脳」、「観光情報学入門」など。 前人工知能学会会長、前情報処理学会理事、観光情報学会理事。 株式会社未来シェア代表取締役社長。
 
■14:25~ 「西洋から東洋的計算機文化へ」 落合 陽一(筑波大学)
1987年生。筑波大学でメディア芸術を学び、東京大学大学院博士課程修了(学際情報学府初の早期修了者)。 波動・物質・知能の相互関係をコンピュータ技術を用いて探求。在学中よりメディアアーティストとして活動。専門は実世界志向の応用コンピュータサイエンスとメディア論(近代論、科学技術メディア史、芸術)。2015年より筑波大学着任、図書館情報メディア系助教・デジタルネイチャー研究室主宰。ピクシーダストテクノロジーズ株式会社代表取締役社長。VRコンソーシアム理事。2016年より一般社団法人未踏理事。2017年より筑波大学学長補佐、大阪芸術大学客員教授、デジタルハリウッド大学客員教授を兼務。2017年度よりJST CREST研究代表(領域:イノベーション創発に資する人工知能基盤技術の創出と統合化)。
 
       15:05 ~ 15:20 休憩
  
■15:20~ 「社会を動かすエンジニアリング思考」 宮田 俊男 (みいクリニック、日本医療政策機構)
医療法人社団DEN みいクリニック 理事長、日本医療政策機構 理事、京都大学産官学連携本部 客員教授。
早稲田大学理工学部機械科にて人工心臓の研究開発を行ううち、人工心臓の治験を行いたいという夢を持ち、大阪大学医学部に編入し、医師の道を歩み始める。大阪大学医学部附属病院で心臓外科医として実際に人工心臓の医療に携わるもデバイスラグ(海外で使用できる医療機器が日本では承認が遅く使用できないこと)の問題に直面したことがきっかけで、厚生労働省に入省。薬事法改正や再生医療新法の立案、臨床研究予算の増額、治験の規制改革などをはじめとして日本の医療改革に幅広く従事する。その後、日本医療政策機構に参画。現在はみいクリニック院長として、病気を持つ患者さんにとどまらず、地域の住民と対話し、地域包括ケアシステムの中のかかりつけ医としても活動している。  
 
■16:00~ 「フィクションで描かれたICT社会の未来像」 入口 千紘(総務省)、亀山 泰夫(融合研究所)
入口 千紘
総務省 情報流通行政局情報通信政策課 情報通信経済室 主査。
2013年に株式会社TOKAIコミュニケーションズ入社。システム開発等の業務に従事した後、2016年11月より官民人事交流制度により総務省入省。平成29年版情報通信白書の編集業務に携わる。
 
亀山 泰夫
一般社団法人融合研究所主任研究員、一般社団法人CiP協議会シニアディレクター。
1986年より旭通信社(現・アサツーディ・ケイ)にてプロデューサーとして「ドラえもん」等アニメ作品の企画制作業務に従事。アサツーディ・ケイ退社後、「東宝特撮映画DVDコレクション」、「マクロスクロニクル」、「エヴァンゲリオンクロニクル」、「ジェリーアンダーソンSF特撮DVDコレクション」等の週刊分冊シリーズをプロデュース。2014年慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科修士課程修了、現在、同大学院研究員。
 
■16:40~ 「競争型資本主義経済を内包する協力型経済を日本から世界へ
                 ~ 科学技術の発展が人々を幸せにするために ~」 堂免 恵(産学協働研究会委員長、湧志創造)
㈱湧志創造代表取締役、工学博士。
電機業界にて23年間、半導体光デバイスの研究・開発・量産に携わったのち、2011年の震災を契機に産業をアカデミアから支えたいと考え大学に転職。そこでアカデミアと産業界の間の高い壁に気づき産学連携を志し起業、応物学会内に産学協働研究会を立ち上げる。その後の活動のなかで、政府を含む実体経済の窮乏化が産学連携を困難にしていることに気づくと同時に、18世紀のアダム・スミスに支配される経済学の矛盾を知って、現在は産学連携推進とともに貨幣経済における問題解決を模索している。
 
■17:20~ 閉会の挨拶 末光 眞希 (産学協働研究会副委員長、東北大学)
 
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