秋季講演会チュートリアルのご案内

【申込期限迫る!】9月18日から開催される第80回応用物理学会秋季学術講演会において下記のチュート リアルが開催されます。

是非ご参加下さいますよう、よろしくお願いいたします。 なお、チュートリアルの参加には、講演会とは別に申し込みが必要です。

以下のサイトからお申し込み下さい。

https://meeting.jsap.or.jp/tutorial

受講申込締切は、2019年9月6日(金)です。 定員に達し次第締め切られますので、お早めにお申し込み下さい。

                  記

題目:高温超伝導材料の合成と結晶成長(化学的・構造的特徴、代表的な結晶成長法など)
日時:9月18日(水)13:30~16:00(休憩10分)
講師:下山 淳一 先生(青山学院大学理工学部)
講演内容
 銅酸化物高温超伝導体の無機化合物としての特徴は、CuO2面を含む層状の結晶構造を
有すること、構成元素数が多いこと、部分置換可能な元素も多いこと、金属組成と酸素
組成に不定比性があることである。一方、超伝導体としての特徴は、臨界温度が高いこ
と、上部臨界磁場が高いこと(=コヒーレンス長が短いこと)、大きな電気的磁気的異
方性を有すること、超伝導がd波対称であることである。これらの結果、結晶粒間の弱
結合の課題が生じ、またピンニング力も本質的に弱い。加えて上記の不定比 化学組成が
超伝導特性に大きく影響する。このような高温超伝導体の性質は金属系超伝導体とは大
きく異なり、材料開発の戦略や手法も異なる。高い臨界電流特性を高温超伝導材料で実
現するには、まず結晶成長/結晶配向制御技術が不可欠であり、化学 組成の精密制御も
極めて重要な技術である。発見から30余年を経た現在、線材、バルク、薄膜として高温
超伝導材料が使われ始めているが、これらは様々な基礎研究成果、材料化研究開発成果
に立脚したものである。本講座ではこれらについてわかりや すく紹介し将来展望も述べる。
                                   以上