秋季講演会チュートリアルのご案内

【申込期限迫る!】9月20 日から開催される第83回応用物理学会秋季学術講演会において下記のチュート リアルが開催されます。

是非ご参加下さいますよう、よろしくお願いいたします。 なお、チュートリアルの参加には、講演会とは別に申し込みが必要です。

以下のサイトからお申し込み下さい。

https://meeting.jsap.or.jp/tutorial

受講申込締切は、2022年9月14日(水)17時まで(コンビニ決済の方は13日までに入金を完了してください)です。
※講演会場(東北大学)には、参加者の方にご利用いただけるオンライン環境がありません。チュートリアルにオンライン参加される方は、自宅・勤務先・宿泊先等よりご参加ください。

                  記

題目:高温超伝導入門:直観的に理解する基礎から物質まで
日時:9月20日(火)14:00~16:30(休憩10分)
会場:現地はA306(予定)、オンラインはZoomウェビナー
講師:小池 洋二(東北大学名誉教授)
講演内容
 最近、クラスター構造の水素化物LaH10において、200万気圧の超高圧下ではあるが室温超伝導(転移温度Tc=260-280K)が発見され、超伝導の分野が活気付いているが,超伝導の発現機構を真に理解するためには,多体系の量子力学と統計力学を学ぶ必要があり,直観的に理解することは容易ではない.また,銅酸化物や鉄化合物における高温超伝導の発現には電子相関とそれによって生じる磁性が深く関わっており,その発現機構の理解は益々容易ではない.そこで,本講演では,まず,高温超伝導(s波超伝導および非s波超伝導)の発現機構について,できる限り直観的に説明する.次に,いくつかの高温超伝導物質について,Tcが高い理由を直観的に説明し,最後に,常圧において室温超伝導を実現するために現時点で考えられる方策について述べる.

1.超伝導とは
 ・電気抵抗ゼロの起源
2.超伝導の微視的理論
 ・電子対形成
 ・フォノンを媒介として形成された等方的電子対による弱結合超伝導(BCS理論)
 ・強結合超伝導(BCS理論の拡張)
 ・異方的電子対による超伝導(BCS理論の拡張)
 ・スピンのゆらぎを媒介とする電子対形成
 ・軌道のゆらぎを媒介とする電子対形成
3.高温超伝導物質
 ・MgB2
 ・水素化物超伝導体
 ・銅酸化物超伝導体
 ・鉄系超伝導体
4.室温超伝導への道

                                  以上