Monthly Archives: 3月 2020
セミナー:ニューロデバイスに向けた最新メモリデバイス・薄膜材料技術
第48回 薄膜・表面物理セミナー (2020)
新型コロナウイルス感染拡大のため、延期させていただきます。(開催時期未定)
詳細PDF:第48回薄膜表面物理セミナーポスター
人間の脳の動作を模倣した、学習機能を有するニューロデバイスに関する研究が産官学で活発に進められています。ニューロデバイスの実現には、重み付け素子として高性能な不揮発性メモリを用いることが重要です。最先端のフラッシュメモリでは、微細化と3次元積層技術の進展により1Tbのメモリが実用化されるに至っていますが、さらなる高性能化を目的として、新しい動作原理や薄膜技術を用いた多様な新規不揮発性メモリの研究が盛んに行われています。本セミナーでは、ニューロデバイスへの応用を踏まえ、最先端の不揮発性メモリデバイスおよび薄膜材料技術について、第一線でご活躍されている講師の方々に最新の成果をご紹介頂きます。最新の研究動向を知りたい皆様や次世代を担う若手の皆様など多くの方々のご参加をお待ちしております。
日時:2020年7月10日(金) 10:00-16:30 (9:30 受付開始)
場所:キャンパス・イノベーションセンター東京
プログラム
日時 | 講演テーマ | 講師(敬称略) |
7 月 10 日 (金) | 10:00-10:05 | 開会 |
10:05-10:55 | 不揮発性メモリを用いたAIプロセッサ/ニューロモルフィック回路技術の進展と今後の展望 | 森江 隆 (九工大) |
10:55-11:40 | Voltage-Control Spintronics MemoryとそのIn-memory Computing への応用 | 與田 博明 (YODA-S株式会社) |
昼休憩 (80 分) | ||
13:00-13:45 | 強誘電体メモリトランジスタの基本とメモリ回路への応用 | 酒井 滋樹 (産総研) |
13:45-14:30 | 不揮発性メモリを用いたアナログ抵抗変化制御の現状と課題 | 長谷川 剛 (早稲田大) |
休憩 (25 分) | ||
14:55-15:40 | 相変化メモリ材料の研究開発動向 | 須藤 祐司 (東北大) |
15:40-16:25 | 大容量化に向けた三次元フラッシュメモリセル技術 | 三谷 祐一郎 (キオクシア) |
16:25-16:30 | 閉会 |
参加費,テキスト代,消費税を含む.
薄膜・表面物理 分科会会員* | 応用物理学会会員** 協賛学協会会員 | 学生 | その他 |
10,000円 | 15,000円 | 3,000円 | 25,000円 |
* 薄膜・表面物理分科会賛助会社の方は分科会会員扱いといたします.
** 応用物理学会賛助会社の方は,応用物理学会会員扱いといたします.
現在非会員の方でも,参加登録時に薄膜・表面物理分科会(年会費:正会員:2,200円(学生・院生:500円),準会員:3,000円(学生・院生:500円))にご入会いただければ,本セミナーより会員扱いとさせていただきます.
より入会登録を行い,仮会員番号を取得後,本セミナーにお申込みください.(年会費をセミナー参加費と同時にお振込なさらないでください.)
定員:
100名 (満員になり次第締め切ります.)
参加申込期間:
2020年4月17日(金)~6月18日(木)
参加申込方法:
本ページ上部にある登録フォームから参加登録をお願いします.
参加登録完了後,ご連絡いただいた期日までに,下記銀行口座に参加費をお振込みください.
原則として参加費の払い戻し,請求書の発行はいたしません.
領収書は当日会場にてお渡しいたします.
参加費振込期間:
2020年5月15日(金)~6月26日(木)
参加費振込先:
三井住友銀行 本店営業部(本店でも可)
普通預金 口座番号:9474715
公益社団法人 応用物理学会 薄膜・表面物理分科会
シャ) オウヨウブツリガッカイ ハクマクヒョウメンブツリブンカカイ
企画に関する問合せ先:
東レリサーチセンター 山元 隆志
E-Mail: Takashi_Yamamoto@trc.toray.co.jp
東京工業大学 大見 俊一郎
E-Mail: ohmi@ee.e.titech.ac.jp
参加登録問合せ先:
応用物理学会 事務局 分科会担当 五十嵐 周
TEL: 03-3828-7723 FAX: 03-3823-1810
e-mail: igarashi@jsap.or.jp
講演詳細
後日公開
更新:2020/3/28
Webサーバメンテナンスのお知らせ
Webサーバメンテナンスのお知らせ
期間中一部サービスが利用できません.
【メンテナンス予定時間】3月24日(火) 17:00 ~ 3月25日(水) 5:00
メンテナンス中は,学会Webページ・マイページへのログイン・入会申込などがご利用いただけません.
また,応用物理学会の学会基幹サーバ移行にともないましてニュースレターの閲覧等,会員認証が必要なサービスも停止いたします.
長時間にわたり大変ご不便をおかけしますが,ご了承いただきたくお願い申し上げます.
更新:2020/3/23
第5回 「薄膜・表面物理分科会論文賞」および「薄膜・表面物理分科会奨励賞」公募のお知らせ
応用物理学会 薄膜・表面物理分科会では2016年より,当該分野における優れた業績に対して「薄膜・表面物理分科会論文賞」および「薄膜・表面物理分科会奨励賞」をお贈りしております.つきましては,以下の通り候補者を公募いたします.自薦,他薦を問わず,多数の方々からのご応募をお待ちしております.
詳細PDF: 第5回 論文賞・奨励賞募集案内
薄膜・表面物理分科会論文賞
- 表彰の対象は,薄膜・表面物理関連分野の進歩向上に寄与する優秀な原著論文で,2020年7月末日までの2年間に学術刊行物に掲載されたものの著者とする
- すでに公に顕著な賞を受けた論文は候補対象とされない場合がある
- 受賞者は著者全員とし,必ず,薄膜・表面物理分科会会員を含むものとする
薄膜・表面物理分科会奨励賞
- 表彰の対象は,薄膜・表面物理関連分野の進歩向上に貢献すると期待される優れた若手研究者で,2019年7月末日までの1年間に発行された学術刊行物に掲載された原著論文の筆頭著者とする
- 応募時に薄膜・表面物理分科会会員であり,表彰時の3月末時点で満39歳以下の者とする
- すでに公に顕著な賞を受けた論文は候補対象とされない場合がある
提出書類:
- 推薦状(様式自由)のPDFファイル
(1) 対象論文の題目,学術雑誌名,巻,発行年月
(2) 候補者全員の氏名・所属・身分・連絡先(住所,電話番号,電子メールアドレス),および筆頭著者の生年月日(薄膜・表面物理分科会奨励賞の場合)
(3) 推薦人氏名・所属・連絡先(他薦の場合)
(4) 推薦文(400字程度で候補業績の優れた点を簡潔に記述する)
(5) 候補業績に関わる,応用物理学会および当分科会の主催・共催する学術講演会・研究会等での発表状況 - 該当する論文のPDFファイル
書類提出期限:
2020年9月30日(水)必着 (延長されました)
書類提出方法:
- メールタイトルを「薄膜・表面物理分科会論文賞応募」もしくは「薄膜・表面物理分科会奨励賞応募」として添付ファイルと共に電子メールで提出して下さい. 提出の完了を同委員会事務局からの返信メールにて確認してください.
メール送付先:薄膜・表面物理分科会 表彰選考委員会 hakuhyou@jsap.or.jp
- 諸事情により電子メールでの送付が困難な場合には,その旨を電子メールにて連絡の上,提出する電子ファイルをUSBメモリ等のメディアに収め,以下へ郵送(書留)にて提出してください.
〒113-0031 東京都文京区根津1-21-5 公益社団法人応用物理学会 薄膜・表面物理分科会 表彰選考委員会宛
贈呈式:
2021年応用物理学会春季学術講演会期間中に行います.
備 考:
各賞の規程については,下記URLをご参照ください.
https://annex.jsap.or.jp/tfspd/award/
更新:2020/3/21
2019年度 薄表研究会のお知らせ
応用物理学会 薄膜・表面物理分科会 2019年度 薄膜・表面物理研究会のご案内
日時
2020年2月8日(土)〜9日(日)
場所
高知工科大学(永国寺キャンパス、香美キャンパス)
参加費
無料(応用物理学会会員)、2000円(その他)
問合せ
中村 芳明(阪大) nakamura@ee.es.osaka-u.ac.jp
講演プログラム
2月8日(土)@高知工科大学永国寺キャンパス(教育研究棟 A213室)
14:30〜14:50
研究紹介1 「スピネルフェライト薄膜のエピタキシャル歪による誘導磁気異方性」
(筑波大学 柳原英人)
磁気異方性は保磁力の上限を決める因子であり、磁化と並んで磁性材料を特徴づける重要な物性値である。本研究では大きな磁気異方性を実現するための手法として、結晶に応力を与えて磁気異方性を誘導する磁気弾性効果に着目した。磁気弾性結合定数の大きなコバルトフェライトについて、薄膜化する際にエピタキシャル歪を導入することで、希土類系磁石材料のそれにも匹敵する巨大な磁気異方性を誘導可能であることをご紹介したい。
14:50〜15:10
研究紹介2 「グラフェン系材料の合成と応用探索」
(産業技術総合研究所 山田貴壽)
グラフェン系材料の実用化を目指して、高速・連続成膜技術や材料特性を最大限に引き出す高機能化技術を開発している。さらに、グラフェン系材料の応用探索に取り組んでいる。
これまでに、Roll-to-Roll・プラズマCVD装置を開発し連続成膜を実現している。Roll-to-Roll方式による転写技術も開発し、グラフェンロールフィルムを作製した。作製したグラフェン透明導電フィルムによるヒーターや有機EL素子について紹介する。さらに、カリウム添加n型グラフェンの特性について報告する。また、垂直配向グラフェンの低反射材や電子放出源への応用例も紹介する。
15:10〜15:55
招待講演1 「ミスト流を利用した機能膜形成手法―ミストCVD法」
(高知工科大 川原村 敏幸)
環境負荷低減や設備・運転・整備などにかかる費用を削減するため、最近大気圧かつ溶液系の機能薄膜形成手法が注目されている。スプレー法やAACVDといわれる技術がその代表格である。ミストCVDはそれらの手法と同等の技術で有るが、ミスト(気液混相)流の特徴に着目して原料流れを上手に操作することで薄膜の特性を高度に制御する事が可能となり、他の技術とは一線を画した技術に進化しつつある。本発表ではZnOなどの金属酸化物を対象に、ミストCVD技術と機能薄膜形成メカニズムについて詳しく報告する。
16:10〜16:30
研究紹介3 「IoT 活用を目指した低温熱電発電用ナノ材料の創製」
(大阪大学 中村芳明)
IoT センサに活用できる電源が必要とされている。その中で、身の周りのどこにでもある低温の未利用熱を使った熱電発電が有望視されているが、一般にエネルギー変換効率が低いといった問題がある。そこで、高性能熱電材料の開発が精力的に行われ、その取り組みの中で、ナノ構造を用いたアプローチ法が注目を浴びている。本講演では、高性能の環境調和型熱電材料を創成するためのナノ構造設計指針を提案し、実際に高性能化に成功したナノ構造含有薄膜(ナノ材料)の例について紹介する。
16:30〜17:15
招待講演2 「低融点金属を主とする金属酸化物半導体薄膜におけるOエンジニアリング」
(高知工科大 山本哲也)
融点が低い金属 Zn, In, Ga, 及び Sn などを用いる酸化物半導体 (MO) 薄膜における O エンジニアリングを議論する。ガラス基板やフレキシブルポリマーフィルム基板などの上へ MO 薄膜を成膜する場合の課題は下記の通りである。界面密着性、多結晶薄膜内配向性、結晶子内酸素空孔及び粒界表面上吸着酸素及び残留アルゴン制御。上記課題を解決すべく 100 eV 以下なるエネルギーを特徴とする正イオンフラックスや独自開発の酸素負イオン生成・照射技術など設計的 O エンジニアリングによる成果(高ホール移動度 (In2O3:Ce, H) や酸素空孔消滅 (ZnO) など)を紹介する。
2月9日(日)@高知工科大学香美キャンパス
10:00〜12:00
山本哲也研等ラボ見学
アクセス
1日目:高知工科大学永国寺キャンパス
アクセス https://www.kochi-tech.ac.jp/about/campus/eikokuji.html
2日目:高知工科大学香美キャンパス
アクセス https://www.kochi-tech.ac.jp/about/campus/kami.html
集合写真など
更新:2020/3/20
第4回 「薄膜・表面物理分科会 論文賞」及び「奨励賞」 受賞論文決定のお知らせ
審査の結果,以下の通り第4回「論文賞」および「奨励賞」の受賞論文が決定致しましたのでお知らせ致します。数多くの優れた論文のご推薦をありがとうございました。
尚,2020年3月の応用物理学会春季学術講演会の会場にて予定しておりました,表彰式ならびに受賞記念講演につきましては,取り扱いが決まり次第ご連絡させていただきます。
1.「薄膜・表面物理分科会 論文賞」受賞論文
⽯部 貴史(⼤阪⼤学)、 留⽥ 純希(⼤阪⼤学)、渡辺 健太郎(東北⼤学)、鎌倉 良成(⼤阪⼯業⼤学)、森 伸也(⼤阪⼤学)、成瀬 延康(滋賀医科⼤学)、⽬良 裕(滋賀医科⼤学)、⼭下 雄⼀郎(産業技術総合研究所)、中村芳明(⼤阪⼤学)
受賞論文:“Methodology of Thermoelectric Power Factor Enhancement by Controlling Nanowire Interface. ACS Applied Materials & Interfaces 10(43), 37709-37716 (2018).
受賞理由:熱を電気に変換可能な熱電材料は、次世代グリーンエネルギーとして期待されている。熱電変換効率向上には、熱電出⼒因⼦増⼤と熱伝導率低減の同時実現が必要であるが、それら の相関関係のため同時実現は⻑年の課題であった。本論⽂は、ZnO 薄膜中に、ドーパント濃度制御した界面を有するZnOナノワイヤを導⼊することで、熱電出⼒因⼦の3倍増⼤と熱伝導率の 10%低減を同時実現し、熱電研究最⼤の課題克服に成功した。これは、制御ドープ界面で高エネルギー電子の選択的輸送を可能にし、かつ界⾯でのフォノン散乱を誘発したことに基づくものである。また、透明なZnOを⽤いるため、透明ガラス等における熱回収が可能となり、熱電材料の応⽤先拡⼤が期待できる。薄膜・界⾯制御の学理・技術を基にして熱・電気・光の同時制御へと進展させ、透明熱電材料という新分野・新産業の開拓に寄与する本論⽂は、薄膜・表面物理分科会論文賞に値する。
2.「薄膜・表面物理分科会 論文賞」受賞論文
中島 秀朗(業技術総合研究所)、森本 崇宏(産業技術総合研究所)、沖川 侑揮(産業技術総合研究所)、山田 貴壽(産業技術総合研究所)、生田 美植(産業技術総合研究所)、河原 憲治 (九州大学)、吾郷 浩樹(九州大学)、岡崎 俊也(産業技術総合研究所)
受賞論文:“Imaging of local structures affecting electrical transport properties of large graphene sheets by lock-in thermography Science Advances, vol. 5, eaau3407 P.1-8 (2019).
受賞理由:二次元炭素膜グラフェンは化学気相成長法による大面積化が進められている一方、結晶粒界などの微細な欠陥により電気伝導特性が劣化し、電子デバイス応用への課題となっている。本論文では、既存のロックイン発熱解析法をグラフェンの新しい評価技術へ適用し、ジュール熱を介して大面積膜の欠陥構造を高速・高精度に「見える化」することに世界初で成功した。これにより mm サイズの膜に形成される nm スケールの欠陥(結晶粒界)の 電気伝導特性を、短時間(10 分)での可視化に成功した。本成果は、従来困難であったウエハースケールでの欠陥評価を可能とし、グラフェンデバイス開発をはじめ様々な 二次元材料の研究開発に大きく貢献する成果であり、薄膜・表面物理分科会論文賞にふさわしいものと考える。
3.「薄膜・表面物理分科会 奨励賞」受賞論文
該当なし
薄膜・表面物理分科会 表彰委員会
審査委員
田畑 仁(東京大、審査委員長)
市川 昌和(東京大)
一宮 彪彦(名古屋大)
越川 孝範(大阪電通大)
住友 弘二(兵庫県立大)
高桑 雄二(東北大)
繁野 雅次(日立ハイテクサイエンス)
本間 芳和(東京理科大)
武田 さくら(奈良先端大)
更新:2020/3/9