幹事長挨拶

第39-40期幹事長 山崎 聡

山崎 聡

 平成22年4月より、薄膜・表面物理分科会の幹事長を務めることになりました。本分科会は1970年に設立され、40年に亘り表面物理・薄膜技術の発展に重要な役割を果たしてまいりました。これも、諸先輩のご努力によるものであり、その伝統を引き継ぐものとしての重責を感じております。

 現在、第4期科学技術基本計画が策定中です。その内容は科学技術の基礎体力強化とともに、グリーンイノベーション、ライフイノベーションが大きな柱とされています。応用物理学会の名にあるように、応用を考えた場合には、科学技術の動向にマッチした研究活動が重要になります。薄膜・表面分科会が扱うテーマはこれらのイノベーションの基礎となる部分が多くあると認識しています。社会的に重要なテーマと薄膜表面分科会の皆様のお持ちの最先端の研究ポテンシャルを結びつけるきっかけを作れれば幸いであると感じております。

 分科会では、 (1)春、秋の応用物理学会におけるシンポジウム、(2)「薄膜・表面物理セミナー」、(3)「薄膜・表面物理基礎講座」、各種国際会議や特別研究会の主催、共催、協賛に加え、(4)特別研究会や研究会の企画と開催、および(5)薄膜・表面物理に関する国際会議の主催、共催や協賛、を行っており、上記の社会的動向に関連した研究会の開催を進めたいと思っております。

 私自身は太陽電池用アモルファスシリコン、シリコン関連アトムテクノロジーを経て、現在、ダイヤモンド半導体の研究に携わっています。ダイヤモンドは新しいパワーデバイスとして、グリーンイノベーションにかかわり、また、生体親和性からバイオセンサーへの応用も議論されています。今後も皆様との交流によって大きな成果に結び付けたいと思っております。

 皆様方の分科会活動への積極的なご参加をお願いいたします。

山崎 聡(産総研・エネルギー技術研究部門)