分科会概要
OUTLINE 分科会概要
1980年代における「プラズマエレクトロニクス」の研究対象は、気体放電現象、プラズマ中の電子・原子・分子過程、光過程およびそれらの診断技術、さらに光・プラズマプロセス、気体レーザ、光源などの基礎が中心でした。その後、基礎にとどまらず応用へと展開するため、将来的に大きな発展を遂げることになる半導体プロセス分野へと研究の視野を広げるという重要な意識変革が行われ、1990年に本分科会が設立されました。現在では、CVDやエッチングなどの半導体における材料プロセスに加え、大気圧プラズマを用いた研究も活発に進められており、バイオ、医療、農業、エネルギー、環境浄化など、多様な分野への応用可能性を持つ研究が推進されています。
MESSAGE 幹事長挨拶
幹事長就任にあたって
名城大学 伊藤 昌文
本年度から2年間、プラズマエレクトロニクス分科会の幹事長を拝命いたしました。分科会のさらなる発展に寄与すべく尽力していく所存ですので、ご支援の程、宜しくお願い致します。
分科会誌No.82 でも書かせていただきましたように、分科会との関りは早いもので30年以上となります。本当に多くの分科会の皆様のご支援でプラズマ関連の研究を続けてこれました。この場を借りて感謝申し上げます。
30年ほど前からの分科会関連の歴史を振り返ってみますと、1993~1996年度に廣田先生が牽引されたフリーラジカルの科学に関する重点領域研究により太陽電池や半導体プロセスへの応用が注目され、半導体業界も非常に活気があり、私もこの頃からプラズマの研究と関わりました。その後、2003~2007年度に橘先生が牽引されたプラズマを用いたミクロ反応場の創成とその応用に関する特定領域研究、2009~2013年度に九州大学の白谷先生が牽引されましたプラズマとナノ界面の相互作用に関する新学術領域研究、2012~2016年度に堀先生が牽引されましたプラズマ医療の創成に関する新学術領域研究、2024~2028年度までの予定で古閑先生が牽引される学術変革領域研究(A)「プラズマ駆動種子記憶操作:プラズマが駆動する種子内分子動態の学理創成」と歴代の幹事長等がプラズマの広範囲な研究分野を開拓し、分科会の発展に大きく貢献されてきました。
最近は、AIの進歩により、半導体関連の研究も盛んになり、プラズマの半導体プロセスへの応用、AIやDXのプラズマへの応用などが注目され、プラズマの応用範囲の広さから、次々と新たな潮流が生まれてきつつあります。今後のプラズマ分野の発展に関しては、分科会会報No.81に記載されました、プラズマ科学ロードマップ2050委員会が改訂した新たなロードマップには他の分科会には見られないような幅の広い応用への貢献が期待されています。
私は歴代の幹事長の先生方ほどの貢献はできないかと思いますが、分科会関連の行事を盛会とし、分科会のさらなる発展につながるよう尽力したいと考えております。2026年度は11月30日~12月3日に白藤立先生を委員長としPE分科会主催のICRP12/SPP-44が金沢で開催されます。今年のICRP12はSPP-44との共同開催という形にはなっておりますが、久しぶりの単独開催となり、中東やウクライナでの紛争による影響も懸念されますが、上記の応用分野が広がりつつある新分野も取り入れ盛会となるよう、分科会メンバーによる支援の下、組織委員会、実行員会で準備を進めてまいります。
また、ドライプロセスシンポジウムの共催、PE講習会、春秋の応用物理学会講演会でのシンポジウム、インキュベーションホール、新領域研究会等のイベントを副幹事長となっていただきました、金沢大学の石島達夫先生、東京大学の伊藤剛仁先生、東京エレクトロン宮城の本田昌伸氏をはじめとする分科会幹事会メンバーの皆様のご支援のもと、実りあるイベントとすべく尽力する所存ですので、今後ともご指導、ご鞭撻の程、重ねて願い致し申し上げます。
【プラズマエレクトロニクス研究会 歴代委員長】
- 1985年度 武蔵工大 堤井信力先生
- 1986、1987年度 名大 後藤俊夫先生
- 1988、1989年度 早大 加藤勇先生
【プラズマエレクトロニクス分科会 歴代幹事長】
- 1990、1991年度 京大 橘邦英先生
- 1992、1993年度 九大 渡辺征夫先生
- 1994、1995年度 慶応大 真壁利明先生
- 1996、1997年度 大阪大 三宅正司先生
- 1998、1999年度 名大 菅井秀郎先生
- 2000、2001年度 長崎大 藤山寛先生
- 2002、2003年度 京大 斧高一先生
- 2004、2005年度 名大 河野明廣先生
- 2006、2007年度 東北大 畠山力三先生
- 2008、2009年度 九大 白谷正治先生
- 2010、2011年度 名大 堀勝先生
- 2012、2013年度 東大 寺嶋和夫先生
- 2014、2015年度 名大 豊田浩孝先生
- 2016、2017年度 首都大東京 杤久保文嘉先生
- 2018、2019年度 名城大 平松美根男先生
- 2020、2021年度 阪大 節原裕一先生
- 2022、2023年度 大阪公立大 白藤立先生
- 2024、2025年度 九大 古閑一憲先生
