フォトニクス分科会ミニセミナー「量子通信とフォトニクス」

近年、政府戦略をはじめとして、各所で量子技術に対する注目が集まっている。中でも量子通信技術は比較的応用が近い分野として盛んに研究されており、フォトニクスもその実現に大きな役割を担っている。そこで、本ミニセミナーでは量子通信に必要な検出素子や、量子通信技術の現状、さらには量子通信技術の今後について最先端の研究者の方々にご講演いただくことで、これらの技術の将来を展望する。

主催

応用物理学会フォトニクス分科会

開催日時

12月9日(水) - 11日(金) 動画配信
12月11日(金) 15:00-16:00 リアルタイム質疑応答

開催場所

オンライン

プログラム

0.分科会紹介

1.NECの量子暗号技術への取り組み NEC 飯塚 浩巳様
NECが研究開発している量子鍵配送技術を用いた量子暗号についてナショナルプロジェクト参加による技術検証結果を踏まえて具現化のプロセスから得た技術課題及び成果等についてご説明いたします。また、昨今の量子暗号技術の進展について世界動向の分析結果から分かったことも合わせてご紹介いたします。

2.超伝導光子検出器による量子検出素子の最先端について 産総研 福田 大治様
量子暗号や量子情報通信では、最終的に光子を検出することで系の量子状態が決定されるため、単一光子の検出技術には高い性能が要求される。近年、超伝導現象を用いた高性能な光子検出器が登場し、高検出効率や低暗計数率、あるいは、光子数識別能力を持つなど、量子検出技術の性能が飛躍的に向上しつつある。本講演では、これら国内外における超伝導光検出技術の最先端について紹介するとともに、信頼性の高い量子検出を担保するための産総研における物理標準の現状について述べる。

3.東芝の量子暗号通信技術の研究・開発、フィールド実証、標準化活動について 東芝 鯨岡 真美子様
東芝は、20年以上の長きにわたり、世界をリードする量子暗号通信技術を研究・開発してきた。本講演では、高速な鍵配送、長距離伝送、ネットワーク技術等の多岐にわたる研究開発の概要について紹介し、さらにフィールド実証や標準化活動についても紹介する。

講演時間:各約30分
質疑応答:12/11 15:00-16:00(各15分程度)

挨拶
 フォトニクス分科会 栗村直幹事長(物質・材料研究機構)

パネリスト
 NEC 飯塚 浩巳様
 産総研 福田 大治様
 東芝 鯨岡 真美子様
 横浜国立大学 小坂 英男先生
モデレーター NTT物性科学基礎研究所 石澤 淳

聴講方法

講演の聴講に事前登録は必要ありません。期間中に当ホームページに各講演のリンクを掲載いたしますのでそちらからご視聴ください。
各講演のコメント欄にてご質問を受け付けております。いただいたご質問には質疑応答などでできるだけお答えできるようにいたしますので、ぜひご活用ください。
質疑応答はZOOM Webinarで行います。上記のリンクをクリックすると事前登録が可能です。当日参加も可能です。

研究会内容問合せ先

片山郁文 (横浜国立大学)  katayama-ikufumi-bm@ynu.ac.jp