2004年2月6日(金) 9:30-17:15

第59回 研究集会

シリコン結晶に関連した実用的研究については,酸化物析出や空洞欠陥、不純物ゲッタリングなどの挙動の現象論的理解が進み,その制御も可能となりはじめている.しかしながら,これらの欠陥の形成初期過程や相互作用,とくに点欠陥や添加物の影響、汚染重金属原子の挙動など原子レベルでの機構につ いては理解がなされていない.これらの機構解明に関する研究は,学術的にも興味あるばかりでなく,シリコン結晶高品位化のブレイクスルーをもたらすと考える.本研究集会では,「原子レベルの欠陥制御」をキーワードにシリコン結晶中の欠陥挙動の素過程や,最近注目されている同位体を用いた新しいシリコン結晶の物性などについて研究成果をご紹介頂くことにより,「シリコン結晶研究の新展開」について討論する.

開催場所

学習院大学 南2号館200番教室

(東京 豊島区目白)
テーマ 原子レベルの欠陥制御によるシリコン結晶研究の新展開
オーガナイザー 井上直久(大阪府立大学),末岡浩治(岡山県立大学)

プログラム

1.中居克彦「窒素添加誘起積層欠陥起点の実体解明」 9:30―10:00

2.安藤正彦「CZ シリコンウェーハの超高温酸化熱処理におけるボイド欠陥の巨大化および収縮挙動」10:00―10:30

3.飯田敏「平面波X線トポグラフィによるCZシリコン結晶中grown-in欠陥評価 10:30-11:00

(休憩)  11:00―11:15

4.末岡浩治「不純物ゲッタリングの計算機シミュレーション」 11:15-11:45

5.中嶋健次「高選択比異方性エッチングによる窒素ドープCZ-Siウェーハ中の酸素析出物評価」 11:45-12:15

(昼食)  12:15―13:30

6.影島愽之「Si結晶中のN-V-O複合体形成の理論的検討」 13:30-14:00

7.井上直久「シリコン結晶中の点欠陥反応の理論的解析」 14:00-14:30

8.中村浩三「CZ シリコン結晶の欠陥におよぼす不純物の効果 ((B, C, N,O, Sb, As, P)」 14:30-15:00

(休憩)  15:00―15:15

9.道北俊行「第一原理計算による単結晶Si中のCuゲッタリング」 15:15-15:45

10.有川和宏「シリコン表面近傍の汚染鉄原子の挙動:内部転換電子メスバウア分光による直接観察」 15:45-16:15

11.石山武「Si中Pt関連欠陥の電子スピン共鳴」 16:15-16:45

12.柿本浩一「分子動力学法によるシリコンとゲルマニウムの同位体半導体の熱伝導度解析とその応用」 16:45-17:15

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